遺産の分割/代理人による協議分割
「春日部・越谷相続おまかせ相談室」による、相続・遺言・相続放棄の法文を解説しております。難しい言葉を使わず、どなたでもわかりやすいように解説しておりますので、ぜひご覧ください。
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代理人の必要性
遺産分割の協議は財産法上の法律行為ですから、相続人が未成年者であるときは、親権者または未成年後見人が法定代理人として遺産分割の協議を行います。
相続人が成年被後見人であるときは、成年後見人が法定代理人として協議を行います。
相続人が被保佐人である場合には、保佐人の同意をえて遺産分割協議に参加することを要し、遺産分割について保佐人に代理権が付与されているときは保佐人が代理をすることができます。
被補助人である場合には、自ら遺産分割協議に加わることができますが、遺産分割について補助人に同意権が付与されているときは、その同意を要し、代理権が付与されているときは、補助人が代理することができます。
児童福祉施設の長は、入所中の児童で親権を行う者または未成年後見人のない者に代わり、遺産分割協議に加わることができます。
委任代理人の協議
遺産分割の協議は、委任代理人によって行わせることができ、委任代理人が参加した遺産分割協議書を提供して相続登記の申請があった場合には、受理して差し支えないとされています。
相続人の一人が他の相続人の代理人となることはできません。
一人の者が複数の相続人の代理人となることはできませんが、本人があらかじめ双方代理を許諾した場合は有効です。
遺産分割の協議が双方代理によってされている場合でも、協議書に添付された委任状により本人がその代理行為の内容を許諾していることが明らかであれば、有効として取り扱うのが相当であるとされています。
数次相続の相続人間の協議
遺産分割の協議は、数次相続の相続人間でおいても有効に行うことができます。
たとえば、被相続人甲の共同相続人乙、丙のうち乙が遺産分割未了のまま死亡し、乙の相続人A、Bの二人である場合には、甲の死亡により乙が取得した甲の相続人としての権利義務は、乙の死亡によってA、Bが承継したものと解すべきですから、AおよびBは丙とのあいだで遺産分割の協議を行うことができます。
第一次相続の相続人による遺産分割が未了のまま第二次相続および第三次相続が発生し、遺産分割協議が第一次相続および第二次相続の各相続人の地位を承継した者ならびに第三次相続の相続人によって行われ、遺産分割協議書に不動産を第三次相続の相続人の一人が単独で相続した旨の協議の結果のみが記載されている場合はどうでしょうか。
この場合、登記原因を連記して第一次相続の被相続人である登記名義人から、第三次相続の相続人への相続による所有権移転の登記の申請があったときは、これを受理して差し支えないとされています。
遺産分割協議と利益相反行為
民法826条は、①親権を行う父または母とその子の利益が相反する行為、または②親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子またはその一方のために特別代理人の選任を、家庭裁判所に請求しなければならないと規定しています。
判例は、親権者とその親権に服する子とのあいだ、または同一の親権に服する数人の子相互間の行為が、民法826条の利益相反行為に該当するか否かの判断基準につき、もっぱら当該行為自体ないし行為の外形だけから判断するべきであり、当該行為の動機や目的その結果の如何を問うべきでないとしています。
そこで、遺産分割協議は親権者の意図や協議の結果にかかわらず、その行為の客観的性質上、相続人相互間に利害の対立を生ずるおそれのある行為と認められますから、親権者とその親権に服する子とのあいだ、または同一の親権に服する数人の子のあいだの遺産分割協議は、民法826条所定の利益相反行為に該当するものというべきです(最高裁判所判例昭和48年4月24日)。
登記実務も、親権者とその親権に服する子とが共同相続人である場合、または同一の親権に服する数人の子が共同相続人である場合における遺産分割協議は、利益相反行為に該当するとしています。
親権者が相続財産の分配を受けず、あるいは法定相続分どおりの分配を受けることとなる場合であっても、代理人の選任を要します。



