春日部相続おまかせ相談室遺産の分割/分割後の被認知者の価額請求権

春日部相続おまかせ相談室の相続・遺言・相続放棄のオリジナル解説

遺産の分割/分割後の被認知者の価額請求権

「春日部・越谷相続おまかせ相談室」による、相続・遺言・相続放棄の法文を解説しております。難しい言葉を使わず、どなたでもわかりやすいように解説しておりますので、ぜひご覧ください。
本ページは、相続の解説です。相続についてお困りの際は、無料相談も承っておりますのでお問い合わせください。

春日部相続おまかせ相談室

設例

被相続人甲の共同相続人である、乙および丙間で遺産分割協議が成立したのち、甲の嫡出でない子Aについて死亡認知の裁判が確定した場合、遺産分割をやり直さなければならないでしょうか。

回答

被相続人の嫡出でない子について、遺言による認知または死後認知の裁判が確定する場合があります。

その認知の効力は、子の出生のときにさかのぼりますが、すでに遺産分割その他の処分がされている場合において、遺産分割などのやり直しを認めると法律関係が複雑となる可能性があります。

そこで、民法910条はすでに遺産分割その他の処分がされていたときは、その効力を維持しつつ被認知者は他の共同相続人に対し、自己の相続分に相当する価額のみによる支払いを請求することができる、にとどめることによって利害の調整をはかっています。

同条にもとづく価額支払請求は、家庭裁判所の審判事項ではなく、通常の民事訴訟手続きによります。

民法910条にもとづき、相続開始後認知によって相続人となった者が他の共同相続人に対して、価額の支払いを請求する場合における遺産の価額算定の基準時は、価額の支払いを請求したときであり、当該債務は期限の定めのない債務として履行の請求を受けたときに遅滞に陥るとされています。

また、価額算定の基礎となる遺産の価額は、遺産分割の対象とされた積極財産の価額であるとされ、消極財産の価額を控除すべきでないとされています。

請求の相手方

請求の相手方は、遺産分割その他の処分をした「他の共同相続人」であり、これらの者はその取得価額に応じた分割債務として価額支払い債務を負担することになります。

裁判例として、共同相続人が配偶者と子の場合、配偶者は死後認知によって法定相続分に影響を受けない別系統の相続人であるので、被認知者は、配偶者に対しては価額支払請求をすることはできないとしたものがあります(東京地方裁判所判例平成28年10月28日)。

相続の開始後認知された者

民法910条にいう「相続の開始後認知」された者には、被相続人の生前に認知訴訟を提起し、その死後に認容判決を得たものがあります。

また、被相続人の死後に認容訴訟を提起し認容判決を得たものもあります。さらに、通説的考えは遺言により認知された者が含まれるとしています。

遺産分割後の認知

遺産分割後の認知に関する登記先例としては、遺産分割協議書に記載されている作成の日付が、その相続における被相続人の子として判決により認知された日より前であれば、その子の同意書またはその子に対する判決を添付することなく、当該協議書により相続登記をすることができるとしたものがあります。

 

母と被嫡出子との親子関係

母とその嫡出でない子との親子関係は、分娩の事実により当然に発生します。

判例は、母子関係の存在が遺産分割後に明らかになった事案については、民法910条の類推適用を規定しています(最高裁判所判例昭和54年3月23日)。

したがって、当該遺産分割は相続人の一人を除外して行われたことになり、遺産分割のやり直しをせざるをえません。

民法910条について

民法910条は、同順位の他の共同相続人間で遺産分割が終了している場合にかかるもので、たとえば被相続人に子や直系尊属がないとして、第三順位の兄弟姉妹間で遺産分割が行われたときのように、高順位の者が相続人となって遺産分割が終了した場合にはその適用はなく、当該遺産分割は無効となり、民法884条の相続回復請求の問題となります。

相続

春日部・越谷相続おまかせ相談室

本記事作成:司法書士・行政書士 美馬克康(事務所紹介・プロフィール)

春日部相続おまかせ相談室
代表
司法書士・行政書士 美馬 克康(みま かつやす)
事務所
埼玉県越谷市千間台西1丁目12番地1
ダイアパレスルネッサせんげん台506号
アクセス
東武スカイツリーライン せんげん台駅西口より1分
営業時間
8:30〜18:30(土日祝営業)

相続の初回相談30分無料です

電話・メールにて承っております

春日部相続おまかせ相談室の地図(マップ)