遺産の分割/遺産分割による相続登記
「春日部・越谷相続おまかせ相談室」による、相続・遺言・相続放棄の法文を解説しております。難しい言葉を使わず、どなたでもわかりやすいように解説しておりますので、ぜひご覧ください。
本ページは、相続の解説です。相続についてお困りの際は、無料相談も承っておりますのでお問い合わせください。
設例
遺産分割の結果、特定の不動産を単独取得することとなった相続人は、直接自己名義に相続による所有権移転登記をすることができるでしょうか。
回答
共同相続人間の協議または家庭裁判所の審判もしくは調停による遺産分割の結果、特定の不動産を単独取得することとなった相続人は、共同相続の登記を経ることなく、直接自己の単独名義に相続による所有権移転の登記をすることができます。
解説
遺産分割の効力は、相続開始のときにさかのぼって生じます。
- 民法第909条
遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
共同相続人間の協議による遺産分割があった場合
共同相続人間の遺産分割協議により、特定の不動産を単独で取得し、または共有として持分を取得した相続人は、直接相続による所有権移転の登記を申請することができます。
登記原因証明情報として、相続を称する戸籍・除籍事項全部事項証明書(戸籍・除籍謄本)などの戸籍関係書類または法定相続情報一覧図の写しおよび遺産分割協議書(印鑑証明書付)の提供を要します。
家庭裁判所の審判または調停による遺産分割があった場合
家庭裁判所による遺産分割の審判または調停にもとづいて相続登記を申請する場合には、登記原因証明情報として審判書の謄本(確定証明書付)または調停調書の謄本を提供すれば足ります。
審判または調停による遺産分割は、共同相続人などの全員が当事者となる必要があります。家庭裁判所では、相続関係を審査し、当事者となるべき者を確定したうえで、手続きが進められますから、改めて戸籍謄抄本などの提供を要しません。
遺産分割成立後に一部の者の協力が得られない場合
押印拒否者がいる場合
共同相続人間において遺産分割は成立したものの、その後一部の者が遺産分割協議書への押印を、あるいは遺産分割の内容を確認する書面の提出を、拒否するような場合があります。この場合、押印など拒否者に対する所有権確認の訴えを提起し、勝訴の確定判決および遺産分割協議書(他の相続人らの印鑑証明書付)を提供して、相続による所有権移転の登記を申請することができます。
印鑑証明書の提出を拒んでいる場合
遺産分割協議書を作成したが、その後一部の者が印鑑証明書の提出を拒んでいるような場合があります。この場合は、その者に対する遺産分割協議書真否確認の訴えを提起し、勝訴の確定判決を得て、その者の印鑑証明書に代えることができます。
分筆後の土地を取得する旨の調停の成立後、他の相続人の協力が得られない場合
共同相続の登記後、当該土地を数筆に分筆し、分筆後の土地をそれぞれ相続人らの一部の者の単有または共有とする旨の遺産分割の調停が成立した場合において、当該調停にもとづく土地の分筆登記をするにつき、他の相続人らの協力が得られないときがあります。
この場合、当該土地の一部を相続することとなった者は、当該調停調書の正本または謄本を代位原因証明情報として、協力を得られない者に代位して分筆登記の申請をすることができます。



