春日部相続おまかせ相談室相続分がない旨の証明書

相続分がない旨の証明書

春日部相続おまかせ相談室による、「相続」を解説しています。
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相続を証する登記原因証明情報

相続による権利の移転の登記を申請するときは、次のような証明情報を提供しなければなりません。

  1. 相続を証する市町村長、その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)
  2. その他の登記原因を証する情報

上記1の情報としては、被相続人の除籍・戸籍謄本などが該当します。2の情報としては、遺言書、遺産分割協議書、相続分がない旨の証明書が該当します。

特別受益の証明書

共同相続人中の一人Aが、相続開始前、生前贈与を受け、その価額がAの相続分を超える場合には、そのA(民法903条で規定する特別受益者)の相続分がない事実を証する情報を提供して、当該不動産を相続した他の共同相続人Bが、相続登記を申請することはできます。

この相続分がない旨の情報が、書面で作成されているときは、この証明書に特別受益者Aの印鑑証明書を添付しなければなりません。添付する印鑑証明書については、有効期間の定めがありません。

相続分がない旨の証明書の先例

相続分がない旨の証明書に関する主な先例は、次の通りです。

  1. 在米日本人の「相続分がない旨の証明書」および「住居証明」として、米国公証人が作成した証書を、添付してする登記の申請は受理されます。
  2. 官公署が、代位により相続分のない旨の証明書を添付して相続登記を嘱託する場合において、当該証明書に本人の署名に相違ない旨の登記嘱託者の奥書証明があれば、証明作成者の印鑑証明書の添付を省略して差し支えありません。
  3. 米国に在住する日本国籍を喪失した元日本人が、相続分がない旨の証明書にする署名については、当該署名が署名者本人のものに相違ない旨の現地公証人の証明があれば、外国文字のみもしくは日本文字を併記したものであっても差し支えありません。相続分がない旨の証明書の原文書は外国語により作成したものでも差し支えありません。なお、外国文字をもって表示された書面については、その訳文を記載した書面も提供しなければなりません。
  4. 共同相続人となるべきAが被相続人甲から相続分を超えて生前贈与を受けている場合に、被相続人甲より先にAが死亡しているときは、Aの代襲相続人Bが作成した被相続人甲の相続について、Aは特別受益者である旨の証明書を提供してなされたBを除く他の相続人からの相続登記の申請は受理されます。
  5. 被相続人を甲とする相続につき、特別受益者であるAが、相続登記未了の間に死亡したときは、Aの相続人全員が作成した、Aが特別受益を受けている旨の証明書を添付して、甲に関する相続登記を申請することができます。
  6. 被相続人を甲とするにつき、その共同相続人がA・B・C・Dの場合において、特別受益者Aが死亡し、特別受益者Aの共同相続人のひとりDが不在者となっているときは、特別受益者Aの相続人・不在者Dの不在者財産管理人は、他の相続人全員(B・C)と共に、特別受益者Aに相続分がない旨の証明をすることができます。
  7. 特別受益者が、未成年の場合は親権者が、また被後見人の場合は後見人が相続分のない旨の証明書を作成することはできます。17歳の未成年者が、相続分のない旨の証明書を作成した場合でも、その者の印鑑証明書が添付されていれば受理されます。

相続分が存在しない旨の証明書と遺産分割協議

相続分が存在しない旨の証明書は、生前贈与がなかったにもかかわらず、共同相続人のひとりに遺産を集中するための便法として、作成されることがあります。このような証明書は、無効というべきか否かにつき、多くの裁判例があります。

裁判例のなかに、相続分が存在しない旨の証明書に記載されいてる生前贈与があったということは、事実に反していることを知りながら、署名押印をし、これが自分の相続分をゼロとする協議であることを理解し、本人の自由な意思に基づいて作成・交付されたものであるときは、改めて遺産分割協議の申立てをすることはできない、としたものがあります。

特別受益財産の範囲

共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、または婚姻もしくは養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、それらの財産は特別受益財産となり、持戻しの対象となります(民法903条第1項)。次に具体的にご紹介します。

遺贈

遺贈はその目的を問わず、すべて持戻しの対象となります。遺贈の対象となる財産は、相続開始時には相続財産のなかに含まれているので、生前贈与のように、その価額を、計算上相続財産に加算する必要はありません。

なお、山口家庭裁判所萩支部審判平成6年3月28日は「相続させる」旨の遺言による特定の遺産の承継は、民法903条第1項の類推適用により、特別受益として持戻しの対象になるとしています。

婚姻もしくは養子縁組のための贈与

婚姻もしくは養子縁組のための贈与とは、持参金、支度金、その他持参財産など、婚姻もしくは養子縁組のために被相続人から特にしてもらった支度の費用が典型的です。

なお、贈与に該当する場合であっても、贈与した金額が、遺産の価額に比べて極めて少額であり、相続分の算定にはほとんど影響のない場合には、特別受益がないものとした審判例があります。

挙式費用については、世間一般的とみられる額については、特別受益財産に含まれないとする説が有力なようです。

生計の資本としての贈与

生計の資本としての贈与とは、子が独立するに際し金銭や不動産を贈与する例、あるいはこの事業に対する運転資金の贈与が典型的です。

「生計の資本」については、かなり広い意味に解されており、贈与財産の少額のものを除き、生計の基礎として役立つような贈与は、一切含まれるものとします。高等教育の費用については、審判例には、被相続人の資産状況、社会的地位に照らし、その扶養義務の範囲内とみられる場合には特別受益財産とせず、不相応な学費については、特別受益にあたるとしたものがあります。

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