春日部相続おまかせ相談室相続放棄

春日部相続おまかせ相談室の相続・遺言・相続放棄のオリジナル解説

相続放棄

「春日部・越谷相続おまかせ相談室」による、相続・遺言・相続放棄の法文を解説しております。難しい言葉を使わず、どなたでもわかりやすいように解説しておりますので、ぜひご覧ください。
本ページは、相続放棄の解説です。相続放棄についてお困りの際は、無料相談も承っておりますのでお問い合わせください。

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相続放棄とは、相続人が、相続開始によって生じた相続財産(権利義務)の承継を拒否する意思表示のことです。

相続放棄は単純なものなので、特定の相続人に自己の相続分を与えるためだけに放棄をする、というような相対的放棄は認められません。

また、相続放棄に期限や条件を付することもできません。

相続放棄の方式

相続放棄は、3ヶ月の考慮期間中に相続放棄をする旨を家庭裁判所へ申述します。
相続の開始前に、相続放棄はできません。たとえば、相続開始前に「相続放棄をする」という誓約書を作成しても効力はないということです。
他の相続人に相続放棄の意思を伝えるなどをしても、相続放棄は認められません。

相続放棄申述書には、一定の形式的事項を記載します。相続放棄をする理由を記載することはありません。
相続財産の目録の作成や提出も必要ありません。

相続放棄は、家庭裁判所の申述の受理審判によって成立して有効となります。家庭裁判所は、相続放棄の申述が、本人の意思によるかを確かめて受理されるべきものです。
相続放棄が錯誤や詐欺によってされたもの、また方式に当てはまらない場合には、無効または取り消しができます。

取り消しが認められた事例です。

東京高決昭和27年7月22日

長男Aが父親の遺産を一人占めしようとして、母や次男Bらに対し、財産分与の意思がないのに、後日財産分与をするから、とりあえず相続放棄をしてくれと頼みました。

母や次男Bらは長男Aを信じ相続放棄をすると、長男Aは土地・建物の相続財産すべての登記名義を自分に移し、母や次男Bらに遺産が少ないから分与できないとしました。

母や次男Bらは、長男Aの詐欺行為だと相続放棄申述の取り消しを裁判所に申し立て、東京高等裁判所はこれを認めました。

相続放棄の効果

相続放棄をした場合は、相続開始のときに遡って効力が発生します。
相続放棄をした者は、はじめから相続人にならなかったとみなされます。

相続放棄をした者が、単独相続人または同順位の共同相続人全員の場合には、次順位の者が相続人になります。

放棄者が、共同相続人の1人であった場合には、放棄者を除いて算定された相続分が配分されることになります。

二重資格者の問題がありますが、先の順位で相続放棄をすれば、後の順位でも相続放棄をしたことになると解釈されています。
たとえば、次男が長男の養子になった場合、養子としての先順位である相続人として相続放棄をし、後順位である弟として相続の承認ができるか否かです。

相続人が相続の承認・放棄をしないで死亡

相続人が、相続が開始したことを知ったときから3ヶ月以内に相続の承認、相続放棄をしないで死亡した場合です。

死亡した者の相続人は、相続が開始したことを知ったときから3ヶ月以内に相続放棄ができます。

相続放棄

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本記事作成:司法書士・行政書士 美馬克康事務所紹介・プロフィール

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